Geographica|二つの半島(2015‐)
三浦と房総という二つの半島、その風景の内に積み重さなった時間。
わたしはそれを視覚化したいと思い、海岸線を歩いて土地のかたちを眺めた。
波打ち際に開口する小さな洞窟のいくつかは、アジア・太平洋戦争の末期につくられた軍事的な構造物である。内部には、掘削時の手の痕跡が、露わになった地層の上に残されていた。ヒトの歴史を包みこんでもなお余りのある遥かな時間の形象。半ば崩れかかった、静かで涼しい場所。そこに堆積する時間の一片として、わたしは在りたかった。
本作品はカラー写真とヴィデオによって構成されている。
〈 Selected images 〉
〈 Installation view 〉